2004/01/05

高校生の時、友達のお父さんが急に亡くなった事がありました。
うちの学校は、親が亡くなった場合は確か、忌引きが一週間あったんだけど、彼女は、お葬式とお通夜を休んだだけで学校に出てきてました。
みんな、ちょっとぎこちないながらも、なるべく普通に接しようとしてたと思います。もちろん私も。

すごく寒い冬だったんだけど、彼女が登校した日の体育の授業は水泳で(うちの学校はプールが屋内にあったので、冬場に水泳の授業があったのです)、ほとんど寝ていない彼女は当時、校内で一番恐れられていた体育の先生(おばーちゃんだった)に見学申請しに行くのに付いてきて欲しいと私を誘ったんですね。
体育教官室に行く途中「寝てないんだったら、もっと休めばよかったのに」と言った私に、彼女は笑って「でも、学校に来た方が忘れられるから」といいました。

あの時の気持ち
「今、私はなんて残酷なことをいったんだろう」
とか
「ああ、自分は何もわかってないんだな」
とか
「痛みって同じものを経験した人にしかわからないんだろうな」
とか

ぐちゃぐちゃぐるぐる

自分がちっぽけというかなんというか
なーんにもわかってないんだ、理解してないんだって事が
ショックというのともまた違う
それまで見えなかった透明な「壁」を、いきなり目の前にばーん!と突きつけられたみたいな
そんな圧倒的な無力感

あの時から、そういう人にかける言葉が未だにわかりません。

あれから10年以上たって、未だに「身近な死」というものとは無縁で来られたのはとても幸運な事でしかないけれど、そういう事はともすれば忘れがちで、順番を無視して逝ってしまう命を目の当たりにしてようやく思い出させてもらったりします。

ありがとね。
今年一年、良い年にする事を誓うから、時々遊びにおいでね。
そして、いつかまた生まれ変わってきた君達と会えるのを楽しみにしてるからね。
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