面白かったのは、須崎先生が「獣医はこんなこと言うんだよね」ってな話に、参加者の皆さんがぶんぶん首を縦に振って聞いていた事。（笑）
一例としてですが、猫ってのは、脳内モルヒネを大量に分泌できる動物なんですって。だから、車に轢かれても、脊柱さえ無事なら走って逃げる。そして、しばらくたって落ち着いたところで「痛いよ〜。（泣）」と体をなめる、と。（笑）
だから、体がしんどくてもなかなか表に出さない。
表に出して飼い主が「なんかおかしい？」と思う頃には、かなり重体になっている事が多い。
そして慌てて病院に連れて行くと、心ない獣医はこう言う。

「なんでこんなになるまで放っておいたんですか！！」

みなさんもう、首を縦にふりふり「そうそう！！」なんて一斉に呟いてたりして。（笑）
ちなみに、私も一番最初に当たったアホ獣医にこの一言を言われているので、同じように「そうそう！！」と言ってましたけどね。（＾＾；；

須崎先生曰く、「獣医はコミュニケーション能力０の人間が多い」
だから、飼い主に必要なのは獣医に心ない一言を言われて、しゅんとしてしまう事ではなく、「ああ、はいはい、そうですか、すいません」と聞きながせられる精神的な強さなんですって。
なるほどな〜。

ま、ここで教わったことや聞いた話を書くわけにはいかないですが（笑）ひとつだけ、とっても納得したことが。
猫って元々砂漠の動物で水をほとんど飲まないってのはご存じですよね？
だから結石に成りやすいと言われているわけですが、それと同時に「だから」腎臓の機能も弱いと言われているんですね。
でも、須崎先生の話では「確かに猫は乾燥地帯の動物なので経口からの水分摂取量が少ないけれど、よく考えてみてください。野生の猫の食べているものって、生きた小動物に生の植物ですよね？かん水率が80%とか90%とかの食材を食べているんですよ。」

なぁるほどぉ！そりゃそうだ！！
ってことは、もともと水分のほとんどを経口摂取ではなく食べ物から取っていただけで、別に猫の腎臓は元から弱い訳じゃないんだ！
だって、かん水率90%の食材を体の中で消化できるって事でしょ？
だったら、腎臓の機能が劣ってたら処理できませんよね？
もともとかん水率の高い食材を処理する体になっているのに、かん水率10%の食物をあげたら、そりゃ〜体もおかしくなるわな。
そういう不自然な食事を続ければ、摂取水分量が恒常的に減る訳だし、そうすれば腎臓が徐々に蝕まれていくのは当たり前かぁ。

かかりつけの獣医に昔、ご飯に水をかけてあげているという話をしたら、「腎臓に負担がかかるからやめるように。猫は元々砂漠の生き物だから水分を大量に処理する体になっていない」と言われたんだけど、それって間違ってんぢゃん！！
なかなか目からうろこのお話でした。

さらに納得したのは、「物理的影響と精神的影響は、足し算でなくかけ算だ」という考え方。
物理的影響、つまり食事とか飼育環境とかがどれだけ良くても、精神的影響が0なら、結果は0。
つまり、どれだけ高級食材を使って、栄養バランスを考えた手作り食をあげて、飼育環境も完璧って言うくらい整えてあげても、飼い主が「この子大丈夫かしら〜？病気にならないかしら〜？あら、鼻水出してるわ！風邪かしら？もしかしてエイズ？！」なんて、マイナスの方に考えれば、猫も病気になっちゃうってお話。

これは、私がルジの結石の時に同じ事を経験しているので、とっても納得しました。
結石になったのは自分のせいだ〜！って、毎日不安で泣きながら病院通いをしていた時はなかなか治らなかったのに、ある一定時期を過ぎて「悩んでても仕方ないか、やるべき事はやったし、気楽にいきましょ」って思ったとたんに、維持できるようになったんですよね。
だから、「うちの子結石になっちゃったんだけど・・・」って相談を受けると、必ず「大丈夫！早期発見だよ！エライよ！あなたは悪くないんだよ！！何も飼育法は間違ってないよ！！」と言うようにしています。
「病は気から」ってことわざがあるけど、猫の場合「猫の病は、飼い主の気から」ってのがぴったりだと思うのです。（笑）

かといって、須崎先生の言った事を全部鵜呑みにしてるわけじゃないですよ？
結石の話のあたりは、自分の経験値があるので「なんかな〜」と納得できない部分も多かったし。
でも、それはそれでいいと思うんです。
だって、「あの先生の言う事は全て正しい！！」なんて、そんなの宗教と一緒でしょ？

ただ、自分が疑問に思っていた事がかなり説明ついたってのも事実。
それはそれでたいした収穫です。
早速気楽に手作り食を試してみようと思うようになりました。
手始めに。ささみと胸肉を買ってきたので、今日はスープタップリのご飯を作ってあげるからね〜♪
でも猫缶混ぜだけど。（笑）＜ここらへん弱気。（＾＾；；

＜＜Close