誤解のないように、ちょっと予備情報を。
三種ワクチンのひとつである「フェロバックス」は、不括化ワクチンです。
不括化ワクチンは、その名の通りウイルスを「不括化」しているため、アジュバンドという添加剤を入れて、効果をあげるよう設計されています。
不括化ワクチンは、このアジュバンドが体に良くない、副作用を引き起こす元になっている、と言われています。
フェロバックスは、それまで流通していたパナゲンというワクチンから、不自然なほど急激に各動物病院で入れ替えが行われたため、当初かなり話題になったワクチンでした。
そのためか、初期ロットはかなりな確率でアレルギーや急激な副作用反応が報告されたと聞いています。
実はルジもブリーダーさんから、最初のワクチンで軽いアレルギー反応が出たので、気をつけるようにというお話を伺っていたのです。
でも、当時かかっていたヤブ医者にその話をしたら逆切れされ(これ、マジな話ですよぅ・・・)、こちらに反論を許さぬままワクチンを打たれ、結果下痢が止まらなくなり脱水症状に。
その後も、K先生の所に転院して助けてもらうまで、子猫には普通処方しないようなキツイ下痢止めを出されたりと、IBDを助長するような治療をされたのでした。
これが全ての原因だと思っているわけです。
この時のことは今でも思い出すと腹が立つし、るっちゃんには本当に申し訳ないことをしたと思っています。
いくら動物を飼うのが始めてだったからとはいえ、もっと私がしっかりしていれば病院を選びなおすことも可能だったはず。
でも、言い訳にしかならないけど、当時はそんな余裕もありませんでした。
ちなみに、フェロバックスの副作用に関しては、ほとんどが初期ロットに集中しており、現在のものでは副作用はほとんど発生していないそうです。
(これは、私が今までかかった複数の動物病院で確認を取りました)
心配であれば、アレルギーを押さえる薬をワクチンの前に打ってもらう事も可能ですが、複数の薬を体に入れるリスクと、副作用を押さえるメリットを天秤にかけて、猫の体調に合わせて選択するべきかと思います。
我が家は現在、フェロセルという生ワクチンを打っています。
生ワクチンは不括化ワクチンと違って、アジュバンドを含まないので、アジュバンドによる影響はありませんが、逆に効果が高い分副作用も出ると大きいといわれています。
また、多頭飼いをしている場合、一部の猫にだけ生ワクチンを打つと、そのワクチンに含まれるウイルスが便に排出され、ワクチンを打たない(抗体の落ちている)猫に感染するといったことが、稀にあるそうです。
そのため、多頭飼いのご家庭で生ワクチンを摂取させる場合は、全頭一斉摂取が望ましいそうです。
(我が家はしーちゃんが半年摂取が遅かったため、現在ワクチン期間調整中)
アジュバンドを含んでいる不活化ワクチンは、急激に効くためワクチン摂取後猫が発熱を起こしてぐったりしたり、元気がなくなったりすることがあります。
生ワクチンは徐々に効くため、こういった急激な変化はあまり見られませんので、飼い主にとっては気は楽です。(^^;;
ただし、摂取後一日以内に異常の出る不活化ワクチンと違って、生ワクチンは摂取後数日(3日間くらい)たってから副作用が出ることもあるので、長期間の経過チェックが必要です。
ワクチンに関する危険性は、生ワクチンも不活化ワクチンもそれほど変わらないと思います。
私は、ワクチンが全て悪いとは思いません。
ワクチンを打っていたおかげで助かった命だってあるんです。
逆にワクチンを打たなかったために助かった命だってあるかもしれない。
(こちらは結果論でしかないですが)
何を選択するかは、オーナーさんがきちんと情報収集をして、最悪の事態になった時に後悔しない方法を選択するべきだと思っています。
後はまぁ、必要に応じてですよね・・・。
シッターさんでも病院でも、ワクチンを打ってないと見てくれないってところも多いし。
そういう要因があって絶対にワクチンを打っておかなければならないのなら、なおさらワクチンとはなんぞや?という事を、オーナーは知っておくべきかと。
それをせずに後悔した例が私ですので・・・。orz
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