2003/11/25

このネタ、書こうかどうしようか迷ったんですけど。
実は昨日、動物病院で結構ヘビーな会話を聞いてしまいました。
詳細はよくわからないんですけど、私の前に診察室にいた方。
診察室からは猫ちゃんの悲痛な鳴き声が、時々「にゃー!!」と聞こえて来ていました。
そんな中、ぼそぼそと話していたおばちゃんが、急に興奮して大声をあげたんです。

「そんなん出来ませんわ!今ですら手一杯やのに!そんなんやったら、この間先生に死なしてもらえばよかった!!

いや、別にね。
「安楽死はするべきじゃない」なんて事を言うつもりは毛頭ないんですよ。
病気の内容や家庭の事情から、生かし続けるよりも安楽死させる方がいい場合だってあるかもしれないし。
それに、もしそうなったとしても、その痛みを抱えて生き続けて行かなきゃ行けないのはオーナーさん自身。
その選択を是だの否だのと言える権利は、第三者には全くありません。

でもね。
本猫の前でそんな事いってんじゃねーぞ、くそばばあ!!(怒)
とは、思うわけです。

あのね、おばちゃん。
もしあなたがね。
後20年だか30年だかして、よぼよぼの、がたがたの、ぼろぼろのおばーちゃんになっちゃったとしてね。
相手の言ってることはわかるんだけど、自分の意志を言葉で表したり、感情を表に出したり出来ないような状態なったとするわね。
その時、あなたのお世話をしてくれている、子供なり親戚なりの若い人がさ。
どうせ言ってもわかんないだろうと、意識も理解力もあるあなたの前でかかりつけの医師に「これ以上面倒見切れませんわ!あの時死んでくれてたら良かったのに!!」って言ったとしたら、どーよ?ん?

猫って、体の構造が違うから人間の言葉は話せないけど、人間が思っている以上に人間の言っていることは理解していると思う。
「あの時殺してもらえば良かった」なんて、怖い怖い診察室で鳴きながら診察に耐えている猫に向かって、言うか?普通。
例えそれが感情高ぶって、先生への甘えも手伝っての言葉だとしても、それはあんまりひどすぎる。
おばちゃんのその言葉に反論する先生の声は、明らかにいらだってました。
普段穏やかなK先生のキツイ声を、久しぶりに聞きました。

でも、検査結果を待合室で待つおばちゃんは、キャリーの中で時々大声で「にゃー!」と猫ちゃんが鳴くたびに、キャリーをのぞき込んで「ん?どうしたん?がんばったねぇ。もうちょっとやからねぇ」と、その都度優しく話しかけていました。
たぶん、それが本来の姿だと思うんだよね。

病院に行くと、いろんな人や動物に会うし、いろんな事情にぶつかる事があるけれど、自分がどんな立場に立たされたとしても、せめてにゃんずの前で取り乱すことのない程度には強くありたいなぁ、と改めて思うのであります。
CAT'S DIARY | comments (0) | trackbacks (0) |
Calendar
<< November 2003 >>
SunMonTueWedThuFriSat
      1
2345678
9101112131415
16171819202122
23242526272829
30      
New Entries
Recent Comments
Recent Trackbacks
Categories
Archives
Other