でも、私はこの事故は起こるべくして起こったという感じがします。
JR福知山線は、大阪から兵庫の北を通って京都へ抜けるという路線なのですが、途中尼崎という駅を通過します。
この駅は、梅田の次に神戸・大阪・京都を抜ける電車が集結する駅なんです。
ちなみに、大阪（梅田）駅と尼崎はほとんど離れていないため、神戸で事故があっても京都で事故があっても、この二つの駅で糞詰まり状態となるのが、JRの弱点でありました。
おまけに、JRは他の私鉄と比べて遠隔地の所要時間が短いんです。
つまり、電車の速度が速い。
そこで、「飛びこめば楽に死ねる」という話がまことしやかにささやかれていて、年末と年度末は朝も夜も人身事故が絶えません。＜マジで。

私がJRを使っていた頃は、一番ひどいと月に会社に提出する遅延証明が5枚、手元にある提出せずにすんだ遅延証明が月10枚以上なんてこともありました。
そういう月は、帰りも事故があったりして、週に二日は行きか帰りの電車が定刻通り動かない、なんて事も。
そして、朝の遅刻は最高一時間、帰りの遅延は最高3時間半なんて事もありました。
しかもそれでも家の最寄り駅まではたどりつけず、最後の二駅分はタクシー使ったりとか。（ーー；；

そんな「時刻通りに動かないJR」は、当然イラチの関西人からは突き上げをくらってました。
遅れれば「またかい！」と駅には怒声が響き、駅員は対応に追われるもいつ電車が来るのが誰もわからない始末で、余計に客に怒られる。
そんな状態が慢性的に続いていたんです。
運転手は遅延を嫌って出来るだけ列車を早く走らせる、事故が起きれば無茶をしてても出来るだけ早く復旧させる。
そんな中起こったのが、二年ほど前の尼崎駅での、事故の後かたづけをしていた作業員を、普及して急いでいた電車がひいてしまったという二次災害事故でした。
JRはその後、事故後のマニュアルを強化し対応して云々・・・と発表していましたが、私は悪循環スパイラルに陥っているJRに見切りを付けて、私鉄に移ったのでした。

JRを使わなくなって約一年。
今年の年度末は、JR利用者の遅刻がそれほど無かった事を考えると、きっとJRはとても努力していたんだと思います。
絶対にダイヤを乱すな、というすごいプレッシャーがあったんだろうなぁ、と。
それゆえに、遅れてしまった時間を取り戻そうとして、取り返しの付かないことをしてしまったんではないかと。
「ダイヤを守る」事を第一命題にして、「安全を守る」事をおろそかにしていたしまったのではないかなぁ、と。

あまりにも痛ましい事故だと思います。
事故でお亡くなりになった方々のご冥福をお祈りいたします。