2007/01/09

のまた先生のblogで、新年早々びっくりなエントリーがあがっていました。
 →目から鱗が落ちた話

最近目にした獣医学雑誌に「犬猫は塩分感受性ではない」という話が載っていたというお話。
え〜っと、犬猫が塩分感受性じゃないって事は、今までのいろんな定説が全部覆されるって事だと思うんですけど?(^^;;
「塩分感受性」というのは、血圧が塩分摂取に反応して上下降することを言うのだそうな。
そもそも高塩分摂取=高血圧の元、というのが定説だったため、高血圧の人は塩分摂取を控えなさい、と言われていましたが、最近はこの塩分感受性に個体差があって、塩分を摂取しても血圧の上昇にほとんど影響されないという人もいる、すなわち「塩分非感受性」の人がいるということがわかってきたんだそうです。
日本人の場合、塩分感受性:塩分非感受性の割合は「4:6」。
つまり、塩分摂取しても血圧にほとんど影響しないタイプの人の方が多いんだとか。
そうなると、高血圧になったからといって塩分摂取を控えても、解決にはならないんだそうです。

もともと、高塩分摂取が腎臓機能障害を引き起こすというのは、塩分摂取により高血圧になるから、であるわけです。
ということはこれ、塩分感受性の強い人に対する事象なわけですね。
実際、塩分感受性高血圧の人は夜間高血圧になり易く、心臓肥大を来たしたり微量蛋白尿などの腎臓障害を生じ易いのだそうです。
心血管事故率が塩分非感受性高血圧の方に比較して倍になるという報告もあるんだとか。

っていうことはね。
塩分非感受性の犬猫は、そもそも高血圧にならないわけで、塩分摂取をしてもそれが直接腎臓障害にはつながらないって事ですよ。
つまり、今まで「人間の食事は犬猫には高塩分で、腎臓に障害をきたす恐れがあるからあげちゃいけない。ペットフードが一番いいんだ」って言ってた獣医さんの言い分は、根っこから覆されちゃうわけね。(笑)

でも、これって納得できませんか?
だって、昔の犬や猫達は、人間の残飯に味噌汁ぶっかけたご飯を食べてても、今の子達よりも健康に生きてたでしょ。
それって、ペットフードよりも高塩分の残飯の方がマシだったってことでもあるよね?(^^;;
その頃よりも獣医さんが普及したから、当時は寿命だと思われた死も実は腎臓を悪くしていたんだ、なんて話もあるけど、どう考えても昔のそういう食事をしていた子の方が長生きしていたと思う。
うちのばーちゃん家のお隣に住んでた日本犬のゴマも、すんごいよぼよぼのばーちゃんになるまで元気だったもの。
もちろん、ゴマのご飯はペットフードなんかじゃありませんでした。

ただね、人間の塩分感受性に関してちょろっと調べてみてると、ひとつ気になる記事が書いてあったんです。
それは、塩分非感受性の人でも、ストレスやミネラル分の不均衡な食事と一緒に高塩分を取得すると、塩分感受性の人と同じように体を傷めるというもの。
だから、塩分がどうのこうのと一つの栄養素を悪ものにして恐れるのではなく、要はバランスの取れた食事が大事なんですよ、と。

っていうことは、ペットの食事にも同じことが言えるのかも知れませんね。
そもそもペットフードが普及してペットの病気が増えたのは、ペットフードが本来犬猫が食べないような不自然な加工をしてあるため、栄養素やミネラル分のバランスが悪くなっているからだ、という説もあります。
結石なんてその最たる病気ですもん。
ということは、普段ペットフードを食べている子に人間の高塩分な食事をおすそ分けするのは、ちょっと考えてみる必要があるのかもしれません。

とはいえ、これで「本当にペットフードは安全か?」「良いペットフードってどんなもん?」と、疑問に思うきっかけにはなるのではないかなぁ。
お魚やお肉、お野菜なんかも、特に濃い味付けやネギ類などの中毒になるものでなければ、人間のご飯をおすそわけしてあげるのくらいなんら問題ないっていう事の後ろ盾にもなるよね。
(ただし、脂分と糖分にはくれぐれもご注意を。(^^;;)

塩分=高血圧=腎臓病や糖尿病の元って、人間でも定説だと思っていたのに、人間ですらまだまだこうやって、既存の説が覆されていってるのだから、犬猫に関しては遅れてて当然なのかも。
しかし・・・。

その論文読みてー!!(爆)
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