「獣医はビジネス」が口癖の凄腕獣医、ドリトルのもとには、今日もいろんな問題を抱えた飼い主と動物がやってくる―。
7巻には、犬を育てる猫の話やアマミノクロウサギなど、全9話を収録。
男子のみがかかる赤面疱瘡が蔓延した江戸。
男の人口はあっという間に減り続け、社会の基盤の全てを女性が回すようになる。
当然、将軍も大名も女性が男性名を名乗り、引き継ぐことに。
そして大奥は、女将軍のための男の園になった―。
本書五間堀にある古道具屋・鳳来堂。借金をこさえ店を潰しそうになった音松と、将来を誓った手代に捨てられたお鈴の二人が、縁あって所帯をもち、立て直した古道具屋だった。ある日、橋から身を投げようとした男を音松が拾ってきた。親方に盾突いて、男は店を飛び出してきたようなのだが…(表題作)。江戸に息づく人情を巧みな筆致で描く、時代連作集。
安政三年、肥前長崎。出島で働く父から英語や仏語を習う十歳のお柳。「うち、お父ちゃんのように通詞になりたかとよ」。女人禁制の職に憧れる幼いお柳の運命は、釜次郎、のちの榎本武揚との出会いによって大きく変わっていく。攘夷運動、大政奉還から戊辰戦争へ。激動の時代に消えた一人の「男装」の通詞。
夜が更けるとともに、ある商家の通用口に、男がひっそりと座る。「お話、聞きます」。与平は人の話を聞く、聞き屋。姑の愚痴をこぼす嫁、主人への不満を募らせる奉公人。過去に犯した過ちを告白する者…。みな、そこで重荷をそっと下ろして家路につく。聞き料はお客の気持ち次第。温かい家族に囲まれ、商売も順調。儲けのためでも酔狂でもない。与平はなぜ話を聞くのか。心温まる連作時代小説。
麻生家に通う途中で見かけた新内流しの娘の視線に、思惑を量りかねる麻太郎。ある日その娘がひったくりに遭い、その荷物を麻太郎が取り返してやるのだが…。麻太郎、花世、源太郎たちが大活躍する表題作をはじめ八篇を収録。次巻より、文明開化の東京へと舞台を移す人気シリーズ、「江戸のかわせみ」の掉尾を飾る一冊。
暗くて辛い生活からようやく抜け出した、ジム・クィララン。
彼は、再び新聞記者として活躍するべく、新聞社デイリーフラクションで美術記者の仕事を始める。
様々な美術家や評論家を取材して回るうちに見えてくる様々な愛憎劇。
そんな中、町の画商がオフィスで殺されるという事件が起きた!
美術記者の次に、インテリア雑誌の編集に回されたクィル。
なれない分野での取材に四苦八苦している中、またしても事件が!
なんと、取材した家から高価な翡翠がごっそり盗まれた上に、婦人が殺害されてしまったのだ。
元事件記者の好奇心が、事件の真相へせまる。
刺激的な記事を書くためにクィルが選んだのはジャンクタウン。
さぞかしすざましい町と思いきや、意外にもアンティークショップが軒を連ねる町だった。
アンティークが大嫌いなクィルだったが、他にネタもないので仕方なくあるオークションに取材に訪れた。
そこにある曰く付きのアンティークが出陳され、そこからまた殺人事件が起こった・・・。
今度はグルメ記事の担当になったクィララン。
ところが、クィルは健康診断で30ポンドの減量を医師から言い渡されたばかり。
グルメ取材とダイエット、両立するべくがんばるクィルの前に現れたたのは、昔の恋人のジョイだった。
縁あって彼女と彼女の夫の住む、マウス・ハウスに移ったクィルとココ・ヤムヤムだったが、またしても殺人事件に巻き込まれるのだった。
北も北、どこからも400マイル離れた町・ピカックスに住むファニーおばさんから、クィラランに招待状が届いた。ファニーおばさんはクィルの母親の親友で、本当のおばさんではないけれど、子供も親戚もいないクィルにとっては唯一の肉親みたいな人。
住んでいたマウス・ハウスが閉鎖される事になったため、クィルはファニーおばさんの誘いに応じて、ココ・ヤムヤムと一緒に、ピカックスへ。
しかし、そこは田舎独特の怪しげな気配と秘密に包まれていた・・・。
亡くなったファニーおばさんの莫大な遺産を受け継ぐ事になったクィララン。 ただしその条件は、北も北、どこからも400マイル離れた田舎町・ピカックスに5年間住むことだった。
クィルは住み慣れた都会の喧噪を捨て、ピカックスでココとヤムヤムと生活を始める。
そこで知った、ある女性の失踪事件。
クィルとココが調べ始めたとたん、静かな田舎町でまたしても殺人事件が・・・。
ファニーおばさんから莫大な資産を相続したクィララン。
遺産相続の「ピカックスに5年間住む」という条件を実行するため、新聞記者を引退してピカックスへ移り住んだのだが、ココのそぶりが変?
書斎の本棚からシェイクスピアの一冊をはたき起こすのだ。
ココの行動に胸騒ぎを感じたクィル。
案の定その日、クィルの元に事件の知らせが・・・。
クィルとココの住んでいた、クリンゲンショーエン屋敷が燃やされた跡地に、クィルは劇場を作る。
そして、新聞のなかったピカックスに新聞社も作ることに。
しかし、一面を飾るべき記事がないと悩んでいたところ、銀行家夫妻の殺害の知らせが。
警察は物盗りの犯行と断定したが、クィルの口ひげはちくちくと異常を知らせる。
そして、ココは切手の糊をなめるという奇妙な行動を・・・。
一夏をのんびり過ごそうと湖畔のログ・キャビンにやってきたクィル達。
しかし、管理人の怠慢で建物はぼろぼろ。
修理を依頼したところ、法外な修理費をふんだくられることに。
おまけに、建て増しを頼んだ大工が立て続けに行方不明になってしまい、クィララン達はせっかくの休暇にまた奇妙な事件に巻き込まれてしまう・・・。
クィラランは決して幽霊なんて信じていなかったが、博物館の女性館長となったコブ婦人のおびえようはただごとではなかった。
夜な夜な聞こえる奇妙なうめき声、壁を叩くような音・・・。
心底おびえあがっていたコブ婦人は、その夜心臓発作で急死してしまった!
幽霊探しに乗り出したクィルは、博物館にまつわる血塗られた過去を掘りおこすが・・・。
その日、ピカックスに届いたニュースに全ての人が涙した。
なんと、ピカックスの全ての人々から慕われていた"ミスターQ"事、クィラランが事故で死んだというのだ!
彼は、ピカックスの人々が「南」と呼ぶ都会に住む友人が助けを求めてきたのに応じて、老朽化の為に取り壊されそうになっている高層アパートの買い取りの為の視察に行っていたはずだった。
いったいクィラランの身に何が起こったのか?
また、二ヶ月前美術ディーラーの女性が愛人の画家に殺されたペントハウスで取る、ココの奇妙な行動のわけは?
クィラランは、彼の広大な土地の中にあるりんご貯蔵用納屋を改造して、そこに住む事にした。
内部は屋根が高く、猫達が自由に飛び回れるキャットウォークもある。
しかし、待ちに待った新居での快適な暮らしも長くは続かなかった。
新居を訪れた高校の校長が、中庭で射殺死体で発見されたのだ。
殺された男は高慢で町の嫌われ者だった。
クィルは事件のあった晩にみかけた不審な車の行方を追う−。
クィラランがファニー・クリンゲンショーエンから莫大な遺産を相続するにあたって出された条件は一つ。
「今後5年間、ピカックスに住むこと」
その5年間が過ぎ、ついにクィラランが遺産を相続することとなった。
彼は今後の身の振り方を考えるため、ココとヤムヤムを連れてある山荘に出かける。
その山荘の所有者は、一年前に殺されていた。
しかし殺人罪で起訴された男性を、殺人を犯すような人物には思えないクィルは真犯人探しに乗り出す。
ポリーに誘われ、ピカックスの16人の住人と共にスコットランド旅行に出かけたクィララン。もちろん、ココとヤムヤムはお留守番。
しかし、平穏な休暇を一転させる事件が起きる。
ツアーのメンバーの一人が、旅先で急死したのだ!
しかも同じ日にメンバーのうちの一人の鞄が盗まれ、バスの運転手が失踪するという事件も起こっていた。
遠く離れた場所にいたココだったが、事件の起こった時間に謎の行動を取っていたため、クィラランは事件に疑問を抱く・・・。
クィラランは冬を過ごすため、クロゼットが50もある大きな屋敷にココとヤムヤムを連れて移り住んだ。
元りんご貯蔵庫屋敷では、冬は雪に埋もれてしまうからだ。
ところが、屋敷を所有する老婦人がカリフォルニアで自殺したという知らせが飛び込んできた。
いつも快活で人生を楽しんでいた彼女がなぜ自殺を?
折しもムース群では農夫の失踪事件が起きた直後で、クィルは二つの事件の謎を探ることになる。
急速にリゾート化が進む島、朝食島。
友人のバンバ夫妻がこの島にホテル「ドミノ・イン」を開いたと聞き、ココとヤムヤムを連れて島を訪れたクィル。
数週間前から島では、一番大きなホテルで男性の溺死体が発見されたり、集団食中毒が起きたりと、不審な事件が相次いでいた。
これらは本当に事故なのか?リゾート化に対して島民の強い反感がある事実を知り、クィルは調査を始める。
ムース群の融資が出資し、古い蒸気機関車を再び走らせる事になった。しかし、すぐに企画がとん挫するような事件が起こる。
発案者トレヴェリアンの会社が手入れを受けて営業停止になった上に、トレヴェリアンが秘書と共に失踪してしまったのだ。
突然の手入れに疑問を抱いたクィルは、ココと共に調査にのりだす。
食べ物に関する大規模な祭典がピカックスで行われる事になった。
ピカックスには新しいレストランやチーズのお店が次々に開店し、ココもすっかりチーズ好きに。
同じ頃、ピカックスのホテルに黒ずくめの服装をした謎の女性が宿泊しているという噂が流れ、数日後その女性の止まっていた部屋で爆発事件が起こった。
しかし、謎の女性は直前に姿を消していた。
クィルは彼女の行方を追うが−?
クリスマス間近のピカックスで、強盗事件が相次いだ。
同じ頃、カーマイケルの妻のいとこで、ピカックス再開発に熱心だった修復コンサルタントが現れて、町は大騒ぎに。
しかし、カーマイケルが出張先で何者かに射殺されたという知らせが届いた。
折しも盗難事件の容疑者としてクィラランの知り合いの青年が逮捕される。
クィルは真犯人を捜すべく調査に乗り出すが−。
クィラランのりんご貯蔵庫屋敷の近くに、アートセンターが完成した。
開館直後、クィラランがココを連れてセンターを訪れると、複数の絵画が盗まれている事が判明した。さらに、センターの前に住む風変わりな老婦人・コギン婦人の農場が火事になり、焼け跡から彼女の焼死体が発見される。
火事の直前、彼女が土地を売って大金を手にしていたと知ったクィルは、絵画の盗難事件と不審な火事の関連を探る。
すでに恒例となりつつある夏休みの別荘暮らし。
今年もクィラランは、ココ・ヤムヤムと一緒にムースヴィルの別荘へやってきた。
独立祭パレードを前に、折しも静かな村はバックパッカーがUFOに拉致された言う奇妙なクセで持ちきりだった。
やがて湖から失踪した旅行社の死体があがる。
早速クィラランはココと共に調査に乗り出すが・・・。
昨年爆破されてしまった古いホテルが、新装オープンした。
そこのスイートルームに泊まった謎の宝石商が殺され、宝石とそアシスタントが行方不明に!
早速調査に乗り出すクィルだったが、犯人の手がかりは全くつかめない。そんな中、ココはクィラランの貯金箱からコインを盗み出して得意顔?
ココのこの行動は事件のヒントなのか?
それとも単なる猫の気まぐれ?
10月末、干ばつに襲われたムース群では火事が相次ぎ、人々は冬を呼ぶ三日続く大雪「ビック・ワン」を待ちわびていた。 しかし、ビック・ワンがなかなか来ないため、ムース群の人々はヴォランティア団体を結成して火災監視にあたることに。
そんな中、ココが鼻をひくつかせた夜に、古本屋が爆発を起こした!
さらに、ココがクィルに異変を知らせた夜、ヴォランティアの一人が殺された。
ココの鼻がかぎつけた、火事の真相とは・・・?
クィルの親しい友人であるバンパ夫妻が、ブラック・クリークで宿屋を始めた。クィルはココ・ヤムヤムと共に陣中見舞いに訪れるが、宿屋になっている建物が地元では幽霊屋敷としておそれられているという噂を耳にする。
興味を持ったクィルが調査を始めたとたん、宿に泊まっていた男が川で死んでいるのが発見され、宿泊客達に容疑がかけられるが・・・?
No.25 猫は銀幕にデビューする
〜THE CAT WHO BROUGHT DOWN THE HOESE
ハリウッドで成功した女性、セルマ・サッカレーがムース群に引っ越してくることになった。
彼女は元々ピカックスの育ちで、晩年をすごすためにこのピカックスへ越してきたのだった。
彼女はずっと倉庫として使われていたオペラハウスを会員制の映画館にしたり、精力的に活動を始める。
・・・が、彼女の周りではペット誘拐事件など不思議な事件が相次ぎ、さらに、数年前に事故で亡くなったセルマの弟が実は殺害されたのではないかとの疑惑が浮かぶ。
ココはしきりにある本を本棚からはたき落とすが、その行動の意味するところは・・・?
No.26 猫は七面鳥とおしゃべりする
〜THE CAT WHO TALKED TURKEY〜
もうすぐ設立150周年を迎えるピカックス。
クィルは相変わらずの平穏な毎日を過ごしていたが、ある日森で三羽の怪鳥を発見する。
おまけにココがドラゴンのような世にもおそろしい唸り声を。
それからまもなく男性の死体が発見され・・・。
No.27 猫はバナナの皮をむく
〜THE CAT WHO WENT BANANAS〜
体重の増えたクィルは、しぶしぶバナナ・ダイエットを刊行中。
しかもポリーが、新しく街にやってきた男に興味津々で、さらに面白くない。
そんなおり、ココはバナナの皮を集めて人を転がそうとし始める。
まもなく書店から貴重な古本が盗まれ、さらなる大事件が・・・!
No.28 猫は爆弾を落とす
〜THE CAT WHO DROPPED A BOMBSHELL〜
町が誕生して150年を迎えるピカックスに、一人の青年がやってきた。
クィルは新しい人間に興味津々。早速住んでいるりんご貯蔵納屋屋敷の見学に誘うのだが、なんとココが訪ねて来た青年にダイブして体当たりを喰らわせた!
やがて、町では死亡事故や、青年の親族が不審な病に倒れるなどの不穏な出来事が次々と発生する。
ココは体当たりで何を告げようとしたのか・・・?
No.29 猫はひげを自慢する
〜THE CAT WHO HAD 60 WHISKERS〜
大量の古本を買い取って、本好きなクィルは大喜び。
ところが、ココは本よりも本の入っていたダンボールが気になる様子・・・。
気になったクィルがダンボールの出所を探り始めた時、ココが例の「死の彷徨」を!
蜂に刺されて亡くなった女性と、このダンボールの関係は?
シリーズの大転機を迎える第29作!