2005/05/16

去年、賞を取って話題になった映画「誰もしらない」がケーブルでやっていたので見ました。
もともと、本腰入れて見るつもりはさらさらなくて(私は日本映画はあまり好きではない)、他に何もやってなかったし、どんなもんか興味があったのでかけておくか〜程度だったんですが、思わず見入ってしまいました。

半分ドラマ、半分ドキュメンタリー映画みたいな作りでした。
ストーリーは別に結論があるわけではなく、父親の違う四人の兄弟姉妹が母親に捨てられ、けなげに生活していく・・・というものと聞いていたんです

実際見てみたら、「話ちげーよっ!」って言いたくなっちゃいました。
だって、四人兄弟のうち、下の三人は存在していないことになっているんですから。
冒頭の引越しシーンなんて、下の二人の子が、トランクに入れられて、引越しトラックに荷物と一緒に載せられてくるんですよ?!
どうやら戸籍にもいれられていないみたいで、存在しているのは一番上のお兄ちゃん「明」だけ。
下の子達は、ベランダにもお外にも出る事も部屋で騒ぐことも禁じられて、2DKの部屋に閉じこもって生活してるんですよ〜!!
もちろん学校へも行った事がない。

そんな子供たちが母親に恋人が出来たからといって捨てられちゃうわけです。
まさに「誰もしらない」
その他にもいろんな小さなエピソードの積み重ねで出来上がってる映画なんですが、そのひとつひとつで思わず「なんで誰も知らないんだよっ!!」と言いたくなりました。
大人って・・・ただ「大人」で「親」であるだけで、ここまで権力を持っているものなんですねぇ。
そして、子供ってここまで無力なんだぁ・・・。
なんか、自分がきちんと親に育ててもらった事が、奇跡のように思えてきちゃいます。

これって、ペットと人間の間にも同じ事が言えるような気がします。
要は、権力者と庇護者という関係であれば、どんな間柄であっても同じ事が出来るつーか。
母親の最後の言葉「私が幸せになっちゃいけないっていうの?!」
弱いものを踏みつけにして得た幸せって、幸せっていうんでしょうかねぇ・・・。

いろいろと考えさせられる映画でした。
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