獣医ドリトルの7巻が出ていました。
「獣医はビジネス」が口癖の凄腕獣医、ドリトルのもとには、今日もいろんな問題を抱えた飼い主と動物がやってくる―。
7巻には、犬を育てる猫の話やアマミノクロウサギなど、全9話を収録。
今回は、モンスター飼い主の話もありました。
モンスター飼い主の親はモンペだったとかね〜。(笑)
でも、このお話に出てくる人達って、どれだけ問題を抱えててもみんな最後には反省して「いい人」になっちゃうのよね。
現実はそんなもんじゃないだろーと思いながらも、だからこそ気楽に読めるってのもありますが。(^^;;
今回の最終話に「危ない健康食」という話があります。
ノルウェジャンFCを飼っているグルメ雑誌編集者の女性が、避妊手術を機にペットフードについて調べたところ、メラミン事件の事を知るんですね。
そして「ペットフードなんて、危険よ!」と、手作り食を始めるわけですが、彼女「ノルウェージャンはもともとノルウェーの森で魚を捕って暮らしていた」という情報を元に、DHAが豊富な青魚を生であげるのが一番!と、あげ続けるわけです。
結果、猫は黄色脂肪症になってしまった、と。
ここまで読んで、おかしいな?と思った方います?
「ノルウェーの森で魚を捕って暮らしていた」
これは確かに間違いじゃないです。
でも、少し考えればわかりませんか?
・・・それって、食べてたとしても淡水魚じゃね?(笑)
ノルウェーの森の中に海があるわけじゃなし。
魚がいいなら青魚って発想自体が貧弱。
それに、ドリトル先生が彼女にこたえていうんですね。
「食べていたのは淡水魚だ。もっとも、主食はノネズミや虫だがな」
ちょっと想像すれば、ノルウェーの森に住んでいる猫が、わざわざ危険を犯して水の中に入り、魚を捕って主食にしてたなんて、あり得るわけがない事くらいわかりそうなもの。
ノネズミや野兎、虫をメインに食して、たまに岸に上がった魚を食べていた・・・と考える方が自然。
なのに、「ノルウェーの猫で魚を食べていた」という情報だけから、「魚ならDHA!血液さらさらの青魚ね!」となる・・・これって、思考放棄ですよね?(^^;;
人間には良いものでも、根本的に体の構造の違う猫には害になるものだってあるんです。
さて、このお話。
最後は結局「だからペットフードにしようね」ってオチだったらやだなぁ、と思いつつ読んでいたんですが、そんなオチではなくてホッ。(^^;;
ペットフードだろうと、手作り食だろうと、情報に振り回されるのではなくきちんと自分で考えて、判断することが重要ってお話でした。
「食えば食うほど体にいい食材など存在しないぞ」
ペットフードでも手作り食でも、猫の食事でも人間の食事でも、すべてに共通して言える「真理」だな、と思いました。
興味のある方は
作者のホームページでどぞ。
そういえば。
夏に新刊の出た「大奥」。
なんか
実写映画化されるんですって?
漫画原作の実写ドラマほどクソなものはないと思っていますが、これはちょっと見てみたい気がするな〜。(笑)
水野・吉宗編って事は、一巻の話か・・・一番ストーリー的にまとめやすいわな。
私は個人的に、最新刊の五代将軍綱吉の話が好きです。
男子のみがかかる赤面疱瘡が蔓延した江戸。
男の人口はあっという間に減り続け、社会の基盤の全てを女性が回すようになる。
当然、将軍も大名も女性が男性名を名乗り、引き継ぐことに。
そして大奥は、女将軍のための男の園になった―。
キワモノに思われがちですが(^^;;、各キャラクターが考えられていて、すごく面白いと思います。
よしながさんの漫画は、
「きのうなに食べた?」もお勧め☆
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